この前送り出したCB72、無事動いているとの話をいただいていましたが、先日キーの回りが渋くなったのでCRCをキーの中に吹き込んだところ回らなくなってしまったのでアドバイスをとのヘルプメールを頂きました。
キースイッチは前所有者が新品でレストアをしたので壊れるとは思ってもみませんでした。
応急で処置を行ってもらいキースイッチ本体を送ってもらいましたので原因を探りながら直してみる事にしました。
万が一の破損を想定しCB72用ではありませんが取り換え可能な新品のものを用意しておきました。
カシメを起こして裏蓋を外します。
構造が判って無いのでここで失敗が・・・・・・・
ラッチスプリングが一個どこかに飛んで行ったようです。
暑いので扇風機をかけていたのが仇になり1メートルぐらい離れた所で見つかり一安心です。
中の状態はたいした減りも無く接点は良好な状態でした。
若干ラッチ部分にスチールボールの痕が見られましたが殆ど問題ありません。
なぜ回らなくなったのか組み直して状況を再現です。
裏蓋を指で押さえキーを回すと僅かに裏蓋が浮きその瞬間、回らなくなります。
蓋を外してみると片方のスチールボールが定位置から外れてました。
原因を考えてみるため断面図を書き部品の寸法を計ってみると図の接点ホルダーの上側の部分、裏蓋の中心に回転するためのシャフトが刺さっており、裏蓋とのギャップが1.7ミリほどありました。
ここがすり減った訳では無く、製造寸法が制作のバラツキにより若干短かったのと、ラッチの凸凹の製造バラツキ、それと使った事によるボールでの減りが相乗効果を生んでボールが所定の位置から外れたのが原因と思われます。
そのまま組み直してしまうとまた同じ事が起こる可能性がありますので対策です。
接点ホルダーが上がりすぎなければボールが飛び出しませんので1.7ミリのギャップ範囲を少なくすれば良いのでワッシャーを挟むことにしました。
とは言っても金属では万が一の場合、接点とショートしますので金属は使いたくありません。
硬質エンビの1ミリ厚の物がありましたのでホットガンで炙り軟化させポンチで打ち抜きます。
抜けたものをザウルスで挟みセンターに穴あけしヤスリ所定の口径に仕上げます。
後は取り付けてシリコン系の プラ用グリスを塗布し組上げます。
カシメを締め直して完成しました。
これで元通り・・・・・
オーナーさん送りましたよ!
元気よくご安全に乗ってくださいね~
コメント
コメント一覧 (4)
私なら仮に原因究明できたとして、塩ビ板からその様な小さいサイズを切り出そうなんて思わないし、「炙って軟化させてポンチ」なんて想像もしないし、できないですって!!
さすが亀の甲より...(爆)
rustsalvage
がしました
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