先週末は術後のリハビリを兼ねた仕事をちょっとしすぎて腕が腫れてしまいましたが、今週はだいぶ腫れも癒え、相変わらず毎日が日曜日ですが、天気もイマイチで時間を持て余しておりました。
そんな折、ひょんな事で知り合いました東京のCL93乗りさんから彼が手に入れたユニットを手直しして欲しいとの依頼があり、この様なチャンスを逃してはならないと思い引き受けました。(^^)v







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形はCB93のYパーツでありますタコメータギアボックス風でスクリューを回す接続継ぎ手は理にかなったシンプルな構造でした。
彼の要望は写真の様なスクリューギアに突き刺さったピンの構造では無く円盤状の端面にピンを植えた形に改造したいとの事でした。






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93のYタコメータギアユニットが付くベースはカムにピン穴が開けられていますので取り付けたギアユニットに生えたピンがカムに開いた穴に刺さる構造と想像したものと推測しました。
93のオプションであったタコメータユニットの裏側をご覧になった事がなけれはそう考えると思いますね。







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これが実際の純正Yユニットで、裏側はこの様にピン受けの溝が掘られている形になります。
つまりカムの穴にピンを植え、そのピンがユニットのスクリューの溝に入りスクリューを回します。
ピン受けが溝構造になっているのはカムの芯とユニットの芯がずれた状態て取り付けた場合、ピンの破損を防ぐための間隔バッファーの役目です。
その様に見れば今回改造するユニットはピン同士の継ぎ手で破損も無く取り付けられる構造となります。
確か初期の純正YユニットはCL93さんが考えた様なスクリューギアにピンが植えられカムのピン穴と接続する継ぎ手構造でしたので取付時、微調整をせずユニットを取り付けたためピンが折れて大変な目に逢ったとの話を昔、レストアをしていた人から聞いたことがありました。またこの方が手に入れたユニットは別な方から譲り受けたもので、ピンに針金を入れてあったためダメージが拡大したとも話していました。

今回はわざわざ私の腕を見込んで依頼されましたからには断れませんね~(^^♪
負荷も掛からない仕事なので俄然張り切りました。 (^^)v







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まず、スクリューギアの変更ですが、生えているピンを切り落とし溶接のビードを削り取りシャフトだけにします。






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このシャフトに旋盤で削りだした円盤状のプレートを溶接で固定します。








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出来上がりましたらアルミテープで厳重に養生し、センター部分を溶接し不要部分を旋盤で削ります。
もちろん溶接の前にピンが入る溝は切っておきます。








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出来上がりましたらリューターで溝幅と深さを調整しムリなく回転できるようにします。








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調整作業はレストア作業が中断されたヘッドを使い仮組して行いました。








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調整作業中に気が付いたのですが、スクリューギアを最後まで押し込んでもジワーっと出てくるんです。
たぶん先端の軸受けの中に押し込められた空気が膨張してスクリューギアを押し出すのだと思われます。このままだと新設したプレートがカムシャフトの中空のオイルラインを塞ぎかねません。ですので溶接で出来たブローホールを利用し、そこまでオイル溝を掘って対処しました。
後はカムシャフトがスムーズに回る様に渋めだった取付ボルト穴を少し拡大して完成させました。








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このユニットを取り付けた外観です。ケーブル受けが邪魔して締められない取付ネジはギア部分の固定ネジを外し回転させると締められるようになります。








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ちなみにこれが純正ですが比べても遜色なくメカメカしくてCB175用の丸っこいのとは違い格好良いですね!

久しぶりに打ち込めて遊べました。CL93さんありがとうございました。杉並の93さんにも見せてあげて下さい。たぶんCBの方に付けたがると思いますよ~・・・(^^♪ でも無いかぁ~・・・・・あれが有りますからね~・・・・・








おまけ
ユニットとカムシャフトの芯の合わせ方
1.プラグを抜きキックを手で軽く動かせる様にします。
2.タコメータギアを取り付けます。この時止めネジはラフに閉めユニットが左右、上下に微小に動けるように仮締めします。(ユニットの取付ネジ穴がネジとの間隔が無いと微調整が利きません)
3.左手はキックレバーに、右手は感覚を鋭くしてユニットに沿えます。
4.左手でキックを押し下げると右手のユニットが味噌擂り運動するのが感じられますので動きが無くなるようにキックを何度か押し下げてユニットの位置を微調整します。
5.味噌擂り運動が無くなりましたらユニットのネジを閉めます。
6.プラグを付けてエンジンを始動しアイドル状態で取付ネジを緩め指の感覚で味噌擂り運動が起きていないか確かめます。確認できましたら再度ネジを締めエンジン停止後本締めをして完了となります。この時オイル漏れが発生しますので準備が必要です。4.の作業で手を抜かないのがポイントですね。