今日からはいよいよバラシだ。

今回は横着をして車両搭載のまま作業を進めることにした。

腰上のみの分解だし丁度エンジンベンチも手直し中で車体からエンジンを外しても載せられない。

またこのベンチもチャイナ産、ご多分に漏れず格安でも精度は最悪!

5000円のバーゲンがまずかったのか水平に載せられない。

そのため溶接部分を削り回転パイプを付け直ししている最中なのだ。





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CBXはエンジンを傾斜させて作業ができる。

預かったCBXのマフラーはDG、そのマニアックなパイプのうねりに似合わずオランダのレーザーと比べても約半分の行程、純正の後期型と比べては三分の一の脱着行程だ。

その様なな事にも助けられバラシは順調に進んだ。

邪魔になる車輪と傷を付けてはいけないフェンダーを外しフロントスタンドで固定。

いよいよヘッドカバーを剥ぐ。

カバーボルトのラバーが結構傷んでいる。これは後日、組み立て時取り替えるかどうかオーナーさんに意見を聞こう。





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さてカムが現れた。状態は走行距離並で悪くはない。

しかし内部が綺麗すぎる。カムスプロケットの止めネジもオリジナルではない。

どう見ても一度開けられリビルトされているとしか思えない。

上部は奥まったフィンの隅々までブラストされている。左右折れたフィン痕の鈍りがそれを物語っている。

後部のシリンダーとの隙間からはオイルの滲みも見られた。





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急いで分解して行きたいところだが組み付け時の参考にするためバルブクリアランスの測定から始めた。

前回暖気のためエンジンを回したとき排気騒音からバルブのノイズは判らなかったが、クリアランスは大きい所で0.11、小さいところで0.06。

規定値は0.06~0.13となっているので範囲内であることが判る。

次々に解る事実、しかし疑問も出る。

オイル下がりだとするとブラストをかけたヘッドのステムシールをなぜ取り替えなかったのか?

汚れが見られないヘッド内部、リペア後の走行が少ないことを物語るが、なぜあの様にオイルを大量に消費するのか?

圧縮圧力の結果と合わせ考えてもオイルリング固着の可能性も低い。

この様な事を考えながら更に分解を進めるがはたしてその結果は・・・・・・・・・・・・・